世界を旅する薬草のボトルたち~天界からの緑の贈り物~③
意識を高め世界に開いてゆくための7つの薬草のボトル
夏の気配が日増しに濃くなってきました。
5月、新しい月のはじまりです。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
4月から5月にかけて、3回にわたってご紹介しております『世界を旅する薬草のボトルたち~天界からの緑の贈り物~』。
第三弾として、『意識を高め世界に開いてゆくための7つの薬草のボトル』を、静かな深山の頂にある、聖なる岩の上に並べてみました。
★マレイン(DTWフラワーエッセンス)
★ティ(ハワイアンレインフォレストナチュルラルズ)
★アイブライト(PHIエッセンス)
★ローズマリー(PHIエッセンス)
★ペパーミント(FES北アメリカフラワーエッセンス)
★カレンデュラ(FES北アメリカフラワーエッセンス)
★マグワート(FES北アメリカフラワーエッセンス)
長い間、私たちの意識の成長を促し、精神の向上を助けてくれた植物たちは、限りなく天に近い場所である「聖なる山の頂」より、里に住む私たちを、あたたかく見守り続けているのです。
それでは、目の前に並んだ、薬草から創られたエッセンスボトルから、気になるボトルをおひとつ、お手に取られてみてください。
深い山奥の清らかな空気を、胸いっぱいに吸い込みながら、絶え間なく降り注ぐ天界の光を、その純粋さを、両手を広げて受け取り、感じてみましょう。
細胞のひとつひとつに、深山の清浄な光が満ちてゆく時、その「永遠の一瞬」を、皆さまの日常へと、迎え入れていただけたらと思います、
それでは、7つの薬草のボトルたちとともに、山の聖域を目指して、ゆっくりと歩き出しましょう。
★意識を高め世界に開いてゆくための、1つ目の聖域
DTWフラワーエッセンス「マレイン」
マレインは、ゴマハノグサ科モウズイカ属の二年草です。
これは、古代から喉、肺などの呼吸器や、皮膚を癒すために使われてきた植物です。
アメリカの先住民族は、マレインの葉を煎じて飲んだり、煙草のように用いることで、呼吸器のさまざまな症状を癒していたそうです。
現在では、マレインは去痰作用や殺菌作用を持つ薬草であることが分かっています。
また、かつてマレインの乾燥させた葉と毛は、火を灯す時の芯として使われ、同じく乾燥させた茎は、蝋や獣脂に浸して松明を作るのに活用されました。
中世ヨーロッパでは、ネガティブな意図を持つ人々から身を守るために、儀式の際にマレインを燃やしたそうです。
マレインのフラワーエッセンスのキーワードは、道徳観念、誠実さ。
他人の弱みに付け込んだり、嘘をついて騙したりしても良心の呵責を感じないという場合、自らの心の影の部分に支配されて、誠実さを欠いているというパターンに深く陥っています。
他人に対しての正直さが欠けている時、それは自分自身を偽っているということにもなるのです。
マレインは強い道徳観を目覚めさせ、偽りの言葉を話し続けているためにバランスを崩している喉のチャクラを癒し、恐れを乗り越え、自分自身の真実に基づいた言葉を話すことを助けます。
天を目指して、真っ直ぐに地上に立ちあがるその姿は、「世界に対して胸を開き、真実だけを語る」と自ら誓いを立てた、勇気ある旅人のようにも見えてきます。
マレインのボトルは、まるで松明のように燃えながら、世界を明るく照らし出します。
これは、自我を超越し、精神的な高みを目指すために、すべての旅人へと贈られる確かな道標であり、「内なる真実を灯し出すための聖なる炎」でもあるのです。
★意識を高め世界に開いてゆくための、2つ目の聖域
ハワイアンレインフォレストナチュラルズ「ティ」
ティは、キジカクシ科センネンボク属の常緑低木です。
ハワイではよく見られる植物で、パワフルな魔よけの効果があり、物質世界と霊的世界の境界をつくるとされているため、家の周囲に植えられたり、聖なる場所を守るために植樹されたりしています。
根から作られる薬効のある飲み物は、精神を高揚させると同時に頭をスッキリとさせるので、不要な思考が静まり、自然な眠りへと誘われます。
ティのフラワーエッセンスのキーワードは、クリアマインド。気持ちが混乱し、ネガティブなことを繰り返し考えてしまったり、決断をするのが難しく、優柔不断になってしまった時、
その白い花が、思考を洗い浄化してくれます。
また他人の影響を受けすぎている時や、自分のものではない感情や思考が侵入してくると感じるような時に、思考パータンを変えてポジフィブな考えに置き変えたり、時にはっきりと相手にノーと告げることを助けます。
身体的、精神的、霊的なレベルでのあらゆるネガティブなものから、ティのエネルギーが白い盾となり、プロテクションすることをサポートしてくれるのです。
ハワイアンレインフォレストナチュラルズのプロテューサーであるメリア氏は、「ティのフラワーエッセンスは心から不要な思考を取り除くので、あなたは自分のスピリットの声を聞くことができます」と解説しています。
エネルギーは注目を向ける方に流れてゆきます。物質的な物を過度に気にかけたり、執着してしまったりすることで、私たちは不満足や不足感に陥りやすくなり、失くすことや奪われることへの恐れにとらわれるようになり、ネガティブな方向へとより強く焦点を当ててゆくことになります。
その結果、頭の中の雑音にかき消されて、純粋な魂の声が届きにくくなってしまうのです。
メリア氏は、「魂の声とは穏やかで愛情のこもった響きであり、あなたにとって真に価値あることへと注意を向けさせてくれます」と語っています。
ティのフラワーエッセンスは心を静かに落ち着かせてくれます。過去に心をとらわれることなく、未来に心を彷徨わせることなく、今この瞬間に、真の自分自身として生きることを助けてくれるのです。
★ 意識を高め世界に開いてゆくための、3つ目の聖域
PHIエッセンス「アイブライト」
アイブライトは、ハマウツボ科コゴメグサ属の一年草です。
「輝く目」という名をつけられているこの薬用植物の、その小さな花びらの中には、まるで目のように見える斑点があります。
これはアイブライトが目を癒す力を秘めた植物であることのゼスチャーだとされ、古くから目の万能薬として用いられてきたという歴史があります。
そして実際に、この植物には、さまざまな目を癒すための有効成分が含まれていることが分かっています。
各種ビタミンやミネラルが豊富に含まれており、目の炎症を癒し、眼精疲労を改善する働きの他に、目の強壮作用があるため、視力の回復にも役立ちます。ビタミンPがヒスタミン放出を抑制すことと、粘膜保護作用などもあることから、花粉症などのアレルギー症状による目の炎症や痒みにも使われています。
中医学では目と肝臓は密接なつながりがあると言われていますが、この薬用植物の含有成分であるアウクビンにより、肝臓の働きを向上させることもわかっています。
また、アイブライトは「頭蓋骨の中を洗うハーブ」としても知られており、頭をスッキリとクリアにして、記憶力や判断力を高める効果があるのです。
アイブライトのフラワーエッセンスのキーワードは、洞察力。
薬用ハーブとしてのアイブライトは、目の機能を高めてくれますが、フラワーエッセンスのアイブライトは、内なる目の輝きを最大限に高めるよう、第6チャクラへと働きかけます。
それによって、物理的にも内面的にも、「はっきりと見る能力」を研ぎ澄ますことを助けてくれるのです。
また、深い悲しみなどの感情にとらわれて理性的な判断が難しくなっているような時にも、アイブライトのエッセンスが悲しみから立ち上がるサポートとなり、目の曇りを払って合理的な行動を選択することを助けてくれます。
さて、この植物の和名はセイヨウコゴメグサですが、ココメグサというのは「米粒ほどの花」という意味。
小さな米粒に筆で絵を描くような、大変に緻密で、強い意志と集中力が必要な作業も、ハーブとエッセンスを併用することでもしかすると可能になるのかもしれませんね。
何か創造的なことに長い時間をかけて取り組みたい時には、外なる目の働きを強力に支え、隠された目の潜在能力を引き出す、アイブライトという優れた植物の力をぜひ借りてみて下さい。
私たちが本来持って生まれてきた精神力を、最大限にまで高め、私たちの魂を映し出すと言われる瞳の輝きを、より一層際立たせるために、アイブライトのエッセンスが力強く助けてくれるでしょう。
★ 意識を高め世界に開いてゆくための、4つ目の聖域
PHIエッセンス「ローズマリー」
ローズマリーは、シソ科アオギリ属の常緑低木です。
その香油成分には消化促進や殺菌作用、強壮効果や抗酸化作用があり、甘く爽やかな香りがするため、食事を引き立てるハーブとして愛されてきました。
今や世界中のキッチンで重宝されている、とても身近な薬草のひとつです。
17世紀には感染症を防ぐために使われ、部屋の空気を清め流行病を予防するために用いられましたが、乾燥させたハーブには高い抗ウィルス効果が見られるために、現在でも様々な用途で使われています。
薬用植物としても長く活用されてきた植物ですが、古くから記憶を高める植物として知られてきました。花言葉は「追憶」、「思い出」、「記憶」。
古代ギリシアでは、頭の働きを高めるハーブとして使われていましたが、試験を控えた学生たちは、ローズマリーの花冠をかぶって合格を祈ったのだそうです。
実際にローズマリーには、神経成長因子の生成を高める効果があり、軽度の認知症の症状を軽減するという報告もあります。
ある化粧品メーカーの調査では、ローズマリーの香りを嗅いだ人は、他の香りを嗅いだ人や何の香りも嗅がなかった人よりも、独創的な発想を示すことが示唆されたそうです。さらに創造的な回答が得られなかった人にローズマリーの香りを嗅いでもらうことで、新しい発想を生み出す効果が一層高くなったという結果も報告されています。
ローズマリーのエッセンスのキーワードは、精神的覚醒、集中力、記憶力です。
第6チャクラへと作用し、思考に栄養を与え、ビジョンを刺激します。
多くのことを一時にこなさなければならない時、集中力を高めて、今この瞬間にいること、自分の中心へと居続けることを助けてくれるのです。
魂が受肉することもサポートしてくれるので、新生児の産湯に垂らして使うこともできます。
また同時に、私たちの肉体感覚を非常に高めますので、体の冷えやすい人の血液循環を改善したり、人生の困難を避けるために体から抜けやすいという逃避パターンに向き合うことも促してくれるのです。
また、瞑想などの精神鍛錬やスビリチャルな思考に、あまりにも耽溺し過ぎてグラウンディングが弱くなったりした時、免疫が落ちて感染症にかかりやすくなったりする場合にも、地球に根を張って生きるための、明晰ではつらつとした精神を取り戻すことを助けてくれるでしょう。
★意識を高め世界に開いてゆくための、5つ目の聖域
FES北アメリカエッセンス「ペパーミント」
ペパーミントは、シソ科ハッカ属の多年草です。
消化器の機能を高め、食欲を増進したり、消化不良などの症状の改善に使われています。
冷却作用や抗炎症作用があるため、筋肉疲労や炎症にも用いられ、皮膚の炎症や痒み、また日焼けやほてりなどにも優れた効果を発揮します。
古代ギリシアやローマの人々は、爽やかな香りを愛し肌を健やかにするために、入浴時に浴槽に入れたりしていました。
また薬効に優れた植物として、良い香りを楽しむのはもちろん、また消化を助ける目的で、食用として使っていたそうです。
古代の人々にも愛されてきた、スッキリとしたその芳香は、現在では植物に含む様々な有効成分により、脳を活性化させて集中力を向上させる効果があることが分かっています。
ペパーミントの優れた香りは、時に私たちの神経を心地よく刺激し、時に宥め続けてきました。つまり神経疲労や鬱の場合には気分をリフレッシュさせ、精神興奮の場合には神経を鎮める作用を持っているのです。
ペパーミントのフラワーエッセンスのキーワードは、明晰な意識、思考力。
エネルギーのバランスをとり、思考を生き生きとさせて、意識を明晰にすることをサポートします。
私たちが低次の自己に引っ張られてしまい、憂鬱さや無気力さを感じる時や、体も心も重怠くなり、やる気が低下していると感じる時。
まるでペパーミントの爽やかな香りを嗅いだ時のように、気持ちを明るく持ち上げ、爽やかな日常を取り戻すことを助けてくれるのです。
そして高次の自己と再接続し、新鮮な気持ちで人生の目的とつながりなおすことや、精神力を高めて、高い目標を掲げて邁進し続けることが出来るように、このボトルが後押ししてくれるのです。
爽やかな新緑のような、ミントカラーのオーラを身に纏って、のびのびと自由に成長してゆくために、そして、初夏の風に乗って、かろやかに自己成長の階段を駆け上がるために、ペパーミントのボトルを時々取り出して使ってみて下さい。
★意識を高めて世界に開いてゆくための、6つ目の聖域
FES北アメリカエッセンス「カレンデュラ」
カレンデュラは、キク科キンセンカ属の一年草です。
この植物は伝統的に傷の手当てに用いられてきましたが、抗炎症作用、抗ウィルス作用などがあるため、目の炎症などの治療に使われてきました。
また、カレンデュラの成分の入ったオイルやクリームは、皮膚の傷や日焼けや火傷を癒すために、また肌をやわらかくし保護したりするためにも使われています。
鮮やかなオレンジ色の花からは、まるで太陽そのもののような、朗らかで明るい印象を受けます。
カレンデュラのフラワーエッセンスのキーワードは、受容性、暖かみ、コミュニケーション。
書き言葉や話し言葉の創造性を高め、まるで繋いだ手を介して体温が伝わってくるかのような、やさしいコミュニケーションをとるためのサポートをしてくれるのです。
また、人を傷つけるような言葉使いや、刺々しく批判的な文章を書いてしまうような時に、そういった厳しい自己表現のパターンを、温かなオレンジ色の光で包み込み、カレンデュラの持つ太陽の力で変容させてくれるのです。
私たちはカレンデュラのエッセンスをとることによって、コミュニケーションや表現方法が思いやりに満ちたものになってゆくと同時に、社会に向かって開く扉が次第にオープンになってゆきます。
そうして、洗練されて思いやりに溢れ、明朗で快活なコミュニケーションの輪が、身近な人から大勢の他者へと、扉の先でどんどんとつながってゆくのです。
見知らぬ同士がにこにこと手を繋ぐ、心温まる未来の風景は、まるでカレンデュラ畑に咲く満開の花たちの、たくさんの笑顔のようにも見えるのです。
★意識を高めて世界に開いてゆくための、7つ目の聖域
FES北アメリカエッセンス「マグワート」
マグワートは、キク科ヨモギ属の多年草です。
ヨモギには様々な種がありますが、FES北アメリカエッセンスでエッセンスの原料として使われているのは、カルフォルニアマグワートになります。
アメリカ先住民族はこの種のマグワートを、頭痛や関節痛、切り傷や湿疹、婦人病を癒すために使っていたそうです。
また精神的な儀式にも使われてきましたが、お茶にしたり煙草のようにして吸うことで、鮮明な夢をみると言われています。
ヨモギ属の植物はとても古くから使われてきた薬用植物のひとつで、属名のArtemisiaは、諸説ありますがギリシャ神話の月の女神アルテミスに由来すると言われています。
マグワートのフラワーエッセンスのキーワードは、多次元のエネルギー、夢と現実、月の意識。
ヨモギの仲間は古来より月と深く結びつけられてきましたが、カルフォルニアマグワートのエッセンスも、やはり象徴としての月と深くリンクしています。
月と呼応するキーワード、例えば女性性だったり、夢、無意識領域というテーマと関係しており、月経痛などの女性特有の症状や妊娠期などを、エネルギー的に支えるボトルとして使うことができます。
またマグワートのエッセンスは、夢を通して無意識領域と深くつながり、私たちの直感やインスピレーションを高めるサポートもしてくれるのです。
男性性が優勢になり過ぎて、現実的な側面が強くなっている時には、受容性を高め内なるメッセージを受け取ることを助けてくれますが、反対に女性性に偏り過ぎて、現実界と離れてしまい、夢の世界や空想的なイメージとの繋がりが強くなり過ぎている場合は、リアルな生活とのバランスがとれるように速やかに調整をしてくれるのです。
このように私たちは、マグワートという植物を介して集められた、月の光の恩恵を受けることで、顕在意識と潜在意識のバランスをとることができます。
そして、月の女神アルテミスの守護を受けながら、内なる女性性をゆるやかに高め、さらなる精神面での成長を目指してゆくことができるのです。
今月、皆さんとご一緒させていただいた、聖なる薬草のボトルとともに巡る旅。
最終目的地の山の頂へと、ようやくたどり着きました。
これからの皆さまの、お一人おひとりの、光と祝福に満ちた旅が、素晴らしいものになりますようお祈りしております。
緑かがやく4月、薬草たちの魂(スピリット)とともに。
光あふれる、山の聖域にて。
Coming Home編集部 浅野 典子
参考書籍
「大自然からの贈り物~こころと体を癒す世界のフラワーエッセンスガイドブック」(ネイチャーワールド株式会社)
「ハワイ島のフラワーエッセンス」(有限会社ホクラニインターナショナル)
「なりたい自分になれるフラワーエッセンス」(総合法令出版)
「フラワーエッセンス辞典」(BABジャパン)
「フラワーエッセンスハンドブック」(フラワーエッセンス普及協会)
「コルテ・フラワーエッセンスの癒しの世界」(フレグランスジャーナル社)
2023年5月1日公開