世界を旅するやさいとくだもののボトルたち
~喫茶カミングホームのとっておきレシピ~
雪国育ちの姉妹のための特製レシピ③
『真冬のトロピカルスムージー』
冬休みのある日、私と妹は積雪に閉じ込められて、外に遊びに行くこともできず、ストーブの熱で顔を赤く火照らせていました。
東北地方の冬は長く、小学生の私たちは体力と時間を持て余し、ちょっぴり退屈だったのです。
そんな時、キッチンにいた母がひょいと顔を出しました。
「ふたりとも、ちょっとおいで」
そして、こう言ったのです。
「夏が来たよ。」
キッチンのテーブルの上には、青いストライプのランチョンマットが綺麗にセットされていて、クリアに透き通ったガラスのコップがふたつ、涼し気な顔をして並んでいます。
テーブルの向こうにいる母が、冷凍庫の白い引き出しをあけると、そこからまるでマジックのように次々と、南国のフルーツが現れました。
小さくカットされた冷凍のバナナやパイナップルは、青緑色のミキサーにぽんぽんと飛び込んでゆき、大きな紙パックに入ったココナッツジュースがとくとくと流し込まれてゆく、その一連のリズミカルな動きを、私は少しどきどきしながら眺めていました。
幼い妹はテーブルに小さな手をついて、ぐんと身を乗り出し、まるい目を一層まんまるにして、キッチンで繰り広げられているマジックを夢中で眺めています。
「そうそう、これこれ」とつぶやきながら戸棚に手を伸ばした母は、テーブルにごとんと大きな瓶を置き、木の匙を入れて蜂蜜を掬い取り、黄金にかがやくフルーツの上に、金色の蜜をたっぷりと流し入れたのでした。
母の白い手で、しっかりと蓋をされたミキサーは、驚くほど大きな音を立てて、がたごとと回転しています。
しばらくすると、とろりと冷たい極上のスムージーがコップいっぱいに注がれた、その瞬間、冬の暗いテーブルの上に、真夏の太陽の光が灯ったのです。
私は、妹といっしょに体を揺らしながら、大きな歓声をあげました。
幼い妹の、両の耳元でふたつに結んだ髪の毛が、私の目の前でぴょんぴょんと、嬉しそうに跳ねていたのを覚えています。
雪国育ちの、私たち姉妹の冬休みには、青い海の色に飾られたテーブルで、トロピカルなフルーツたっぷりの、そしてとびきり冷たいスムージを、夢中になってごくごくと飲んだ・・・そう、そんな不思議な思い出があるのです。
南国の果物たちが運ぶものは、さんさんと降り注ぐ太陽の光、真夏の力強い生命力、子供のような喜びなのかもしれません。
雪国育ちの姉妹のための特製レシピ
『真冬のトロピカルスムージー』
『冬と夏の融合』
スピリットインネイチャーエッセンス『バナナ』
エッセンスの作り手のリラさんによると、バナナのエッセンスは、夏の強烈な太陽のエネルギーと、若々しい男性性のエネルギーを現すグループに分類されています。
ただし同じグループに属する5本のエッセンスの中でも、バナナのエッセンスは成熟した落ち着きのあるエネルギーであり、物事から一歩引いた姿勢、感情の落ち着き、謙虚さ、穏やかさを表現しています。
情熱にあふれ動きのある「夏の要素」の中に、何事にも動じない落ち着きや静けさのような「冬の要素」を感じられるボトルでもあるのです。
バナナのエッセンスがもたらすものはまさに、真冬の落ち着きと真夏の力強さの融合なのです。
『暗い冬の扉を開ける』
スピリットインネイチャーエッセンス『ココナッツ』
太陽の届かない、閉じ込められた冬の暗さを突破し、高揚感を取り戻し、精神成長のための歩みを止めずに進み続けてゆくために。
重たい冬の扉を開けて、向上心を取り戻し、光を浴びて活動し続けるためのサポートとして。
ココナッツは、冷たく寒い空の下でも、成長のために光を求める姿勢を忘れないように、私たちを力強く励まし続けてくれるのです。
『内なる太陽が輝く』
スピリットインネイチャーエッセンス『パイナップル』
不安感があったり、自信が足りない時に、内なる叡智への信頼を取り戻すことをサポートします。人生の暗い時期にも、内なる太陽と結びついて、迷いなく自信を持って進み、人生を明るく豊かに輝かせてゆくことを助けてくれます。
パイナップルはまさに、私たちの中で永遠に輝き続ける太陽、そのものなのです。
もしあなたの内なる子どもが、長い冬に飽き飽きして、冷たい雪や厳しい冬の風に閉じ込められて、太陽が恋しくなったら。
色鮮やかな花々が乱れ咲く、活動的な季節が恋しくなって、体も心も焦れて、夏の到来が待てなくなったとしたら。
冷たいフルーツで作る真冬のトロピカルスムージーを、ぜひ味わってみて下さいね。
それではまた来月、ここでお会いいたしましょう。
編集部 浅野典子
2026年1月26日公開